転職先が決まってから退職は裏切り?円満な伝え方6ステップを解説!
「いまの会社辞めたいけど、上司や同僚に申し訳ない…」
「転職先を決めてから退職するのは、裏切り行為?」
「退職を切り出せず、ずるずる先延ばしている」
「こんな会社なんて辞めてやるっ」と転職先を決めたのに、いざ退職を伝えるとなると罪悪感を感じてしまいますよね。
実は、転職先が決まってから退職を申し出ることは決して「裏切り」ではありません。
むしろ、キャリアアップのための大事なステップであり、これまでの経験や努力を次のステージで活かすための一歩ですよ。
本記事では、転職先を見つけて退職を伝える人に向けてこんなことを解説します。
この記事を読めば、安心して退職の意向を伝える流れがイメージできます。
退職の罪悪感から解放され、自分のキャリアアップを前向きに考えられるようになりますよ!
転職先決めてからの退職が裏切りでない理由
職業選択の自由がある
転職は憲法で保障されている自由なので、上司や同僚に遠慮したり申し訳なく感じたりする必要はありません。
第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
日本国憲法
会社は自分の人生を面倒みてくれない
定年前の55-59歳の人で転職経験のない人は35%しかいません。
3人に2人の割合で転職を経験しているのです。
(「生え抜きと転職経験者」
(リクルートワークス)より作成)
自分のキャリアは自分で決めるべきで、転職先を決めて転職するのは当然の考え方です。
会社の都合で退職する人もいて、全体の10%です。(転職者実態調査より)
- 期間満了
- 会社の倒産、リストラなど
- 早期退職制度の利用
同じ会社で働き続ける風潮もなくなっている今、自分のキャリアを自分で決められる人が生き残れますよ。
転職先決定後の退職が裏切りといわれる理由
同じ会社で長く働くという風潮
日本企業には「一つの会社で長く働く」という価値観が根強かったので、会社を辞めることは「裏切り」と考える人がいます。
職場の仲間意識が強いと、その仲間意識を壊してしまう可能性があります。
中小企業では社員同士の結びつきが強く、一人ひとりの役割が大きいケースが多いので突然の退職にショックを受ける同僚も多いですよね。
急に辞められるのは困る
会社にとっては突然退職すると言われてもどう対応すればよいか困ってしまいます。
辞めたあとの仕事の分担やスケジュールの見直しが必要になるからです。
会社が引き留めをする理由を調べてみました。
「カウンターオファー(退職引き止め交渉)に関する調査」
(エンジャパン)より作成
突然退職を伝えるのは職場にとって大きなインパクトがあります。
円満な退職をするためにも早めに退職の予定を伝えることが大切ですね。
仕事の調整や引き継ぎが難しい
自分が退職するとなると、会社はいまの仕事をほかの社員に引き継がなければいけなくなります。
しかし、引継ぎ期間が短いと残った社員が新しい仕事を完全に理解できず、ミスが発生したり、業務が止まってしまう可能性があります。
ほかの同僚に悪影響がある
退職の知らせ受けた同僚にはショックを受ける人もいるので、職場に与える影響を気にして怒り出す上司もいるのが実情です。
- 仕事の増加で負担が増える
- モチベーションが下がる
- 他にも退職したい人が出る など
退職はできるだけ円満に伝えたいですね。
退職を伝えるタイミングの決め方
法律や会社のルールをチェック(最短でも2週間)
退職を伝えるタイミングは法律上2週間前までです。
ただし、会社の就業規則がある場合や、契約社員や派遣社員のように働く期間の定めのある人は契約・規則に沿った手続きが必要です。
期間の定めのない労働契約で働いている労働者が退職しようとする場合には、原則として2週間前までに申し入れることと定められています(民法627①)。
また、一般的に就業規則等に退職の手続が定められていますので、就業規則等で退職手続がどうなっているかも確認したうえで、ルールを守った適切な退職手続をとることがトラブル防止のためには重要です。
厚生労働省「しっかり学ぼう!働くときの基礎知識」
退職を伝える際は法律で決まった期間だけでなく会社のルールを確認して余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
仕事のピークを避ける
プロジェクトや決算期など、仕事のピークはできるだけ避けましょう。
忙しい時期に退職となると会社に与える影響が大きく退職日を遅らせないか交渉されるリスクがあります。
引き継ぎの期間を確保する
仕事の引継ぎには思っているよりも時間がかかります。
- 引継ぎ相手は新しい仕事を覚えるのに時間がかかる
- 普段の仕事の合間に引継ぎするので、回数が必要
- (営業なら)取引先を訪問して顔つなぎする必要がある
仕事の量や難しさにもよりますが、1週間から3週間程度を目安に引継ぎしましょう。
ぼくが退職した時には3週間近くかけて引継ぎをしました。普段の仕事をしながら引継ぎするので、想像以上に時間がかかってしまうので注意が必要です!
円満に退職を伝える6ステップ
退職までの流れ
転職先が決まってから退職日まで、最短で1か月を確保しておきましょう。
引継ぎや有休消化を十分にするには2~3か月あると安心です。
退職を伝える事前準備
退職を伝えると引き止めされることも想定されるので、準備を進めておきましょう。
ぼくの場合、業務の棚卸しや引き継ぎ資料の準備は退職する1年前くらいからゆっくり準備していました。
会社の就業規則を確認
まずは、会社の就業規則を確認しましょう。
確認ポイントは「退職を伝えるタイミング」です。
会社により「退職日の⚪︎⚪︎日前までに会社に通知すること」など定めています。
なお法律上、正社員のように雇用期間の定めがない契約の場合、退職を申し出た日から2週間後には雇用が解約されるとなっています。(民法第627条1項)
就業規則や労働契約で退職を伝える期間が定められているときは、規則類が優先されますので注意してください。
規則に沿った退職日を設定
まずは会社の規定を優先して退職日を決め、就業規則などが明確じゃないときは民法を参考にしましょう。
ぼくの場合は内定獲得後、約2ヶ月後を退職日として設定しました。
退職を伝えるイメトレ
よく追求される質問の回答を準備しておきます。
- なぜ辞めるの?
→正直な理由は答えなくてOK、今の会社では解決できない理由にする - どうしたら辞めない?(「そんなのない」と言うしかないけど)
- 引き継ぎはどうするの?
- 誰かに相談したのか?
- 家族も知ってるの?
直属の上司に退職を伝える
退職の意思は、まず直属の上司に伝えましょう。
ほかの人に聞かれないよう、2人きりになれる会議室などに呼んで伝えます。
同僚や部長などの他の人からだと、直属の上司にも後ほど伝わってトラブルの原因になります。
タイミングは始業前か定時後など、業務に影響のない時間帯にしましょう。
退職届を出す
無事に退職の意向を受理してもらえたら正式に退職届を提出します。
会社により手続き方法が異なるので、人事部門の指示に従いましょう。
最終出勤日までに引き継ぎする
引き継ぎ先が決まったら、残りの期間で誠実に引き継ぎを済ませましょう。
円満に退職を伝えるコツ3つ
詳しくは、「上司に怒られずに円満退職する秘訣」で解説しているのでチェックしてくださいね。
転職先を決めて退職するメリット
毎月給料がもらえる
退職後にすぐ次の会社で働くので「今月は給料が入らない」という状況にはなりません。
給料アップできる転職なら、なおさら次の給料が楽しみになりますよね。
逆に転職先を決めずに退職してしまうと、転職先が決まるまで貯金で生活しなきゃいけないので、メンタル的にもしんどいですよ。
会社に弱みをにぎられにくい
次の転職先があると退職に対する不安や恐怖が減ります。
退職を会社に伝えるときにも「次の転職先ないならもう少し働いてよ」と交渉されるリスクがなくなるので、自信をもって退職を切り出せますよ。
無職期間を避けられる
転職先を決めて退職することで、キャリアが途絶えるのを避けられます。
キャリアに空白期間(無職の期間)があると、次に転職活動するときに不利になることがあるので要注意です。
また希望の企業に巡り合えなければ、会社を辞めずに転職活動を続けられるので安心ですよ。
転職先を決めて退職するデメリット
仕事と転職活動の両立が難しい
退職前に転職先を見つけるには、いまの会社で働きながら転職活動をしなければなりません。
しっかりとペース配分をしてストレスをため込まないように気を付けましょう。
- 仕事と転職活動の時間を確保する
- 転職したい理由を明確にする
- 焦って希望の条件をあきらめない
引き継ぎや退職手続きの期間が短い
転職先から内定を受けるときには入社日を決めます。
いまの会社で退職交渉や業務引継ぎに時間がかかると、転職先の入社日が近づき焦ってしまいます。
結果的に十分な時間を確保できず引き継ぎが不十分になるリスクがあります。
内定取消・辞退のリスクがある
いまの会社との退職交渉に時間がかかると、転職先の入社日に間に合わず内定を辞退したり、最悪、内定を取り消しされるリスクがあります。
内定を取り消されてしまうと、もう一度転職活動をしなければならず、「何とかして退職しなきゃ」とプレッシャーを感じてしまいますよね。
退職決定後に嫌がらせを受けたら
退職するときの嫌がらせのタイプ
退職が決まったとしても、無視されたり、達成できないノルマを与えるような嫌がらせをする会社があります。
よくある嫌がらせのパターンは3つあります。
もし、嫌がらせを受けたら退職しましょう。
嫌がらせの記録を残しておく
記録を取っておくと会社や社外の人に相談するときに証拠として役立ちますよ。
- いつ、どこで、どんな嫌がらせを受けたかメモする
- メールやチャットなどのやり取り、音声データを保管する
記録しておくメリットは3つあります。
- あとで証拠として使える
- 状況を客観的に振り返れる
- 感情的にならずに済む
人事部門に相談する
嫌がらせを受けたら早めに会社の人事部門に相談してみましょう。
記録をもとに具体的な証拠を提出することで、人事も的確に対応してくれると期待できます。
労働基準監督署に相談する
退職を無理に引き止めるのは法律に違反している可能性があります。
また、会社の人に相談しにくいときには社外のプロに相談しましょう。
退職代行を使う
退職を許してもらえない、職場で無視されるなど、退職の話し合いがうまく進まないときは、退職代行に依頼しましょう。
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【まとめ】転職先を決めて円満退職しよう!
転職先を決めてから退職するのは裏切りではありません。
ただ、会社からすれば、「急に辞められては困る」「職場への悪影響が心配」といった理由から裏切りと感じる人もいます。
とはいえ、しっかりと準備をして退職を伝えるタイミングを見極めれば、円満に退職できますよ。
もし、退職が決まった後に嫌がらせを受けたら、労働基準監督署への相談や退職代行の活用を考えましょう。
よくあるQ&A
- 転職先を決めてから退職する割合は?
- 転職活動期間はどれくらい?
転職先を決めてから退職する割合は?
全体で44.1%の人が転職先を決めてから退職しています。
(「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」より)