経理も英語できないとヤバい3つの理由。必要な場面や英語力をつける秘訣を解説!
「経理の仕事で英語は使う?」
「英語が苦手な経理には将来性ない?」
「どうやって経理に役立つ英語を勉強すればいいかわからない」
「経理なら英語は使わないよね」って考えてませんか?
実際、経理でも英語を使う機会は増えています。
ただ、経理が使う英語は決まった場面なので、営業などの職種に比べると求められるレベルはそこまで高くありません。
この記事では、経理でも英語ができないとヤバい理由や実務で英語力が求められる場面、英語ができる経理のメリットのほか、英語が苦手な経理のキャリア戦略も解説します。
記事を読み終えると、経理業務でも英語が必要な理由がわかり、英語力をつけるヒントが見つかりますよ!
>>英語が苦手な経理の戦略はここから飛べます!
- 1社目は地方勤務で残業続き
- ただ仕事に追われて20代が終了
- 30才過ぎてから転職を決意
- 2社目は転勤なしでホワイト職場
- 残業は月40hr超から10hr未満に
- 簿記2級、米国公認会計士保有
【結論】経理が英語できないとヤバい理由
海外との取引増加
最近は海外取引を行う企業が増えてきています。
帝国データバンクが約2万7000社を対象にした調査では、28.1%の企業が海外進出や海外取引を実施しています。
約3社に1社の割合なので、海外関連の業務を担当する可能性も高まっています。
(帝国データバンク「海外進出・取引に関する
企業の意識調査(2023年)」より)
海外子会社とのやりとり
連結決算や子会社管理・監査
海外の子会社がある場合、連結対象会社の決算パッケージを回収したり、損益管理などで定期的にやりとりが発生します。
ぼくも、海外関係会社の会計監査を担当したことがあり、現地出張をして現地の会計担当者へヒアリングをしたりしてました。
海外拠点に日本の会計・税務制度を英語で説明したり、会計のアドバイスをしたりすることもあり、日常的に英語を使用します。
クロスボーダーM&Aも増加
日本企業が海外企業を買収したり、海外企業が日本企業を買収するなどのクロスボーダーM&Aが増加しています。
今は日本企業でも、数年後には外資系企業に買収されているなんてこともありえますよね。
国際財務報告基準(IFRS)移行
会計基準の国際化も進んでいます。
日本取引所によると、移行済・移行の決定済み合わせて274社、時価総額でみると約400兆円・上場企業の約47%です。(2023年6月時点)
(日本取引所HPより)
IFRSが適用されると、連結対象の子会社も影響を受けるので間接的な影響を受ける会社を含めるとこれ以上になると予想されます。
国際税務の重要性拡大
企業活動が国際化すると、税務業務もグローバルになります。
たとえば、租税条約や外国税控除という言葉は聞いたことありませんか?
また、海外拠点を持つ会社の場合には移転価格税制やタックスヘイブン対策税制なども知らないといけません。
これらの税制は条文が英語表記なので、ある程度の英語力がないと困ります。
経理で英語力を求められる場面
具体的に英語力を求められる場面を紹介します。
英文契約書や請求書等の処理
費用計上の際に、英文の契約書や請求書等を読みます。
支払方法や銀行口座情報、引き渡し条件など、重要な情報だけでも読み取り適切な処理をしなければなりません。
英語での会計処理
外資系企業や海外拠点を持つ会社は社内システムが英語表記の場合があります。
外資系企業の場合、海外本社への報告様式なども英語ですよね。
勘定科目も英語なので、よく使うものだけでも覚えてないと困ります。
英語でメールや電話のやりとり
海外の取引先や拠点とは英語でやり取りすることになります。
最近は、チャットなどで気軽にやり取りできるようになったので、レスポンスよくやり取りしなければなりません。
英語の会議への参加も
国際的なプロジェクトに経理として参加すると、会議での発言を求められることがあります。
営業メンバーなどに比べたら発言する機会は限られますが、最低限の参加は必須です。
英語ができる経理のメリット
仕事の幅が広がる
英語ができると海外関連の仕事も任されるようになり、経理としての仕事の幅が広がります。
できる仕事が増えると、経験値も同僚よりも積めますよね。
年収アップを狙える
一般に、語学力のある経理パーソンは年収アップを狙えます。
労働市場に関する課題などを調査する人材サービス産業協議会がまとめた調査によると、経理財務の年収レベルが400万円以上となる転職成功者の特徴として「英語力が求められる」となっています。
400万円以上の年収を求めるなら、英語力も備えていた方が安心ですね。
(「転職賃金相場2023」より)
上記の調査は、2023年4月から8月に提示された求人情報をもとに、職種ごとの年収相場を調査したものです。
転職に有利
年収アップと同様に、転職にも有利になります。
求人票で語学力を条件にする会社もあるので、TOEICなどのスコアが一定程度あれば、応募できる企業の選択肢も広がります。
また、外資系企業への転職も視野に入ってきます。
外資系の場合は日系企業より年収アップを狙えるチャンスも多いですよね。
経理が英語力を示す方法はこの記事の後半で紹介しています。
【体験談】経理が英語で仕事してて困ったこと
ぼくはUSCPAを取得、TOEICは850点超なので一見「英語は不自由なく使えるでしょ」と思われるかもしれません。
ただ実際には英語ネイティブでもなければ、話し下手なので英語を使うコミュニケーションには困ることばかりです。
一例として仕事で困ったことを紹介します。
会話のスピードに追いつけない
ネイティブを相手とした会話の場合、会話のテンポがはやく追いつけないこともあります。
話すペースを落としてもらったり、聞き返すことでどうにか乗り切っていますが、いつもヒヤヒヤします。
対面の会話は慣れるしかないですよね。
雑談ネタがない
雑談も大変です。
ちょっとした待ち時間などで話が途切れたとき、どんな話題を持ち出せば良いか困ることがあります。
ぼくの場合は休日の過ごし方や最近食べた美味しい食べ物の話をしています。
時差の調整が難しい
外国とのオンライン会議をする場合、時間調整に苦戦します。
特にアメリカは14時間差なので、どちらかが深夜か早朝になってしまいます。
なまりのある英語
日本人と同様、外国語として英語を話す人とのコミュニケーションやなまりの強い英語はかなり苦戦しました。
クセの強い英語で有名なのはインド人の英語ですよね。
もちろん、ぼくも人のことは言えない下手な英語ですが、発音や聞き取りは常に勉強してレベルを上げなくてはいけないですね。
経理が英語力を伸ばす方法
実務で英語に触れる
まずは読むところから始めてみましょう。
英語のできる上司や同僚のメールを読んで勉強するのが手っ取り早いです。
実際に業務で使われる文例をみると、表現の幅も広がります。
また経理が必要となる英語は決まったフレーズが多いので、慣れたら自分でも真似してみるのをオススメします。
経理用語を英語で覚える
経理用語を英語で理解できると、英文請求書などの処理にも苦手意識がなくなっていきますよ。
基本的な経理用語はUSCPA予備校のアビタスが「会計用語英語集」を公開してます。
英語を使う資格を取得する
TOEICなどの検定試験のスコアを取っておくと便利です。(TOEICの詳細はこの後)
取得に時間はかかりますが、USCPAは公認会計士に比べコスパよく転職が有利になる資格ですよ。
経理が英語力を示す方法
実務経験
- 英語の資料を読み取り理解できる
- メールや電話でコミュニケーションが取れる
- 会議の進行や商談ができる
- 1人で海外出張が困難なくできる
レベルに応じて実務経験をアピールしましょう。
TOEIC700点以上
TOEICを運営するIIBCが企業を相手に実施した調査では、中途入社の社員に期待するスコアは560点、海外部門に対しては690点という結果となっています。
そのため、英語ができるとみられる一つの基準として700点が目安になりますね。
日系グローバル企業や外資系企業を目指すのであれば、それ以上がベースラインとなります。
参考情報:「英語活用実態調査」(IIBC、2019年)
USCPA(米国公認会計士)
USCPAは英語力だけでなく、会計知識も証明できる資格です。
ぼくも資格取得し、転職に役立てることができました。
USCPAを持っていれば、外資系企業への転職も有利になります。
資格の詳細はUSCPA専門校アビタスの公式HPにて確認してみてください!
英文レジュメを作ってみよう!
管理部門の転職に強いジャスネットキャリアでは、「英文レジュメの書き方」を一から詳しく解説してくれています。
(レジュメの一例、ジャスネットキャリアHPより)
フォーマット(ワード形式)も無料で入手できるのでぜひこの機会に作ってみましょう。
英語力を活かした経理の転職に強いエージェント
ジャスネットキャリア
公認会計士が創業したジャスネットキャリアは、会計・税務特化の転職エージェントです。
取引実績は6,200社以上で幅広い企業とネットワークがあり、業界に詳しいエージェントがしっかりと転職をサポートしてくれます。
転職後のキャリアも含め、経理人生を一緒に歩みたいエージェントです!
MS-Japan
MS-Japanは、経理・財務や会計士・税理士など、管理部門と士業に特化した転職エージェントです。
管理部門・士業にオススメのエージェント人気No.1で、これまで2万人以上が利用しています。登録しておくと安心ですよ。
ヒュープロ
ヒュープロは税理士事務所や税務職に強い転職エージェントです。
BIG4から中堅税理士事務所、相続関連に特化した優良事務所など、さまざまな転職ニーズにあった税務の転職先を取り扱います。
ロバートウォルターズ
ロバートウォルターズはグローバル人材のための転職エージェントです。
関東・関西圏を中心に、世界有数のメジャー企業からベンチャー、中小企業まで幅広く取り扱います。
英語が苦手な経理のキャリア戦略
経理の中で専門性を磨く
税務やIRなど、特定の分野に強くなりましょう。
「この分野といえばこの人」と言われるようになれば、経理としてのポジションも固まってきます。
英語で経理用語に触れてみる
全く英語に触れずに経理を続けるのは難しくなるので、少なくとも経理用語を英語でも理解できるようになりましょう。
基本的な経理用語はUSCPA予備校のアビタスが「会計用語英語集」としてまとめてます。を公開してます。
ITなど英語以外の軸を作る
DXやAIといった言葉をよく聞くようになったと思いますが、経理も経理だけでなくITなどの得意分野があると仕事に困ることはありません。
普段使う業務システムに詳しくなるなど、できるところからスキルアップをしてみましょう。
【まとめ】経理も英語でキャリアアップできる!
今回は、経理でも英語ができない理由から、英語ができるメリットや英語力を伸ばす方法、そして英語が苦手な経理の戦略を紹介しました。
①英文契約書や請求書等の読み取り
②英語での会計処理
③英語でのメールや電話のやりとり
④英語の会議参加を求められることも
①仕事の幅が広がる
②年収アップを狙える
③転職が有利になる
①実務経験
②TOEIC700点以上
③USCPA(米国公認会計士)
①経理の中で専門性を磨く
②少なくとも英語の経理用語に慣れる
③ITなど英語以外の軸を見つける
このブログでは、「経理の仕事に興味あるけどイメージがつかない」、「転職したいけど何からすればわからない」人向けに有益な情報を発信しています。
少しでも役に立てれば嬉しいです!ではではー。