簿記3級は意味ない?メリットや2級との違いを現役経理が解説!
せっかく1万円近く払って簿記3級を取っても、就職や転職に有利にならないと意味ないですよね。
安心してください!簿記3級は合格率40%※で初心者でも勉強しやすいだけでなく、持っているとメリットもたくさんあります!
※商工会議所合格者データより
ただし、未経験から経理になりたい人や昇級したい人には簿記3級だけでは厳しいので簿記2級との違いを理解するのが大切ですよ。
この記事では、簿記3級のメリットと2級との違い、コスパよく勉強する方法を米国公認会計士の中の人が解説します!
簿記3級を取るメリット
自分の中で自信がつく
たとえば、こんな感じ。
- 自分で決めたことをやり切った経験が積める
- 経理に向かないわけではないと確認できる
- 学んだことを目の前の仕事で活かせる
- 会社のお金の流れが見えてくる など
いまの自分よりも一歩スキルアップできるのは間違いないですよ。
就職・転職に活かせる
新卒や未経験者にとって、簿記3級は会計の基礎知識を示す材料になり、就職や転職活動で有利に働きます。
- スキルアップのやる気
- 資格と取る実行力
- 経理に興味がある
- 最低限の経理知識がある
- 業績の分析ができる
経理未経験でも「簿記3級」で応募できる求人があるので、仕事探しの選択肢が増えますよ。
経理以外の仕事にも役立つ
経理でなくても、簿記の知識があれば目の前の仕事がレベルアップします。
例えば営業職や管理職でも、予算管理や取引先の経営状況を理解できるようになり、ライバルと差をつけられますよ。
より難しい資格を取る第一歩
簿記3級は、簿記2級や税理士、公認会計士など難易度の高い資格につながる基礎知識を身につけるスタートラインの資格です。
簿記3級で学んだ基礎知識がしっかり理解できていないと、ほかの資格も苦戦してしまうので甘く見てはダメですよ。
ぼくも米国公認会計士を受験するときには、英語のハードルがありましたが、簿記の知識を活かして合格までたどり着けました。
簿記の知識がなければあきらめていたかもしれません。
簿記3級の知識が役立つ場面
- 会計事務所や税理士事務所:簡単な帳簿記入や書類整理などの補助業務
- 一般企業の経理:経理の入力や集計などの補助業務
- 営業職:予算管理や売上分析など数字を使う仕事
- 個人事業主、フリーランスや副業:自分のビジネスの収支管理
- プライベートで:自分の資産管理や投資先財務判断に役立つ
お金がかかる
独学で勉強する場合でも参考書や問題集代がかかり、通信講座や専門学校を利用するとさらに費用がかかります。
- 教材:テキスト・問題集で約2,000円 通信講座なら2万円~
- 受験料:3,300円(ネット受験なら別途事務手数料550円、税込)
- 電卓:3,000円程度〜(計算機能のみのもの)
少なくとも1万円かかるので、ぜひ合格したいですよね
なぜ簿記3級は意味ないと言われるのか?
持ってる人が多い
簿記3級は入門レベルの資格で合格者も多いため、差別化が難しいです。
- 簿記3級:114,790人
- 簿記2級: 46,189人
- 簿記1級: 2,886人
※簿記合格者データ(商工会議所)より2023年4月〜2024年3月実績
※簿記1級は統一試験のみ、2級と3級は統一試験とネット試験の合計
同じ資格を持つ人がたくさんいると、競争が激しくなり目立ちにくくなりますね。
経理職でアピールできるのは2級以上
就職や転職の際に、企業が求めるのは簿記2級以上の資格です。
簿記3級では、履歴書に書いてもあまり評価されないことがあります。
例えば、経理の仕事を目指す場合、簿記2級を持っている方がより専門的な知識を持っていると判断されやすいです。
そのため、簿記3級だけでは希望するポジションに対してアピール度が低いです。
実務スキルに差がつきにくい
実務において、簿記3級の知識だけでは十分ではないことが多いです。
例えば、経理の仕事は簿記2級以上の知識が求められることが多く、簿記3級では実際の業務に直結しにくいです。
資格を取っただけでは、実務で使えるスキルまでは身につかず、簿記3級が意味ないと考える人もいます。
履歴書に書くのは恥ずかしいと思われている
簿記3級は、実務における有用性や企業からの評価が低く、履歴書に書くのをためらう人もいます。
例えば、他の応募者が簿記2級やそれ以上の資格を持っている場合、簿記3級では見劣りしてしまうことがあります。
求人票の応募要件に「簿記2級以上」とある場合には、簿記3級だけでは不十分なので評価されないですね
簿記3級の取得方法と勉強法
合格に必要な勉強時間
一般的に、簿記3級の合格に必要な勉強時間は約50~100時間が目安です。
例えば、毎日1時間勉強すれば約2~3ヶ月で合格を目指せます。
通信講座なら1人で悩まずタイパも良し
STUDYingを使えば効率的な勉強カリキュラムと指導とサポートを受けることで、効率的に学習を進められます。
- 手持ちのスマホ・PC・タブレットに講義動画をダウンロードできる
- テーマごとの問題集、実践力UPテスト、模試の豊富な問題演習
- 困ったときのQ&Aサービス(有料)
独学でも十分合格目指せる!
CPAラーニングなら簿記や会計を無料で学べます。
- 簿記合格を目指す:簿記1級、2級、3級各種など
- 実務を学ぶ:経理実務(初級・中級・上級)、会計Excelなど
- 上場経理を目指す:IFRS、連結会計、監査対応、内部監査など
簿記2級だと何が変わる?
簿記2級との違いをまとめました。
項目 | 簿記3級 | 簿記2級 |
出題範囲 | 商業簿記 (社外との仕入や販売などの 基本的な社外取引を記録する 「商業簿記」のみ) | 商業簿記と工業簿記 (より専門性高い商業簿記に 企業の中での製造を記録する 「工業簿記」が加わる) |
勉強時間 (目安) | 50~100時間 (2~3か月) | 100~300時間 (3~6か月程度) |
受験料 | 3,300円(税込) | 5,500円(税込) |
試験時間 | 60分 | 90分 |
合格点 | 70点以上 | 70点以上 |
合格率 | 40%くらい | 20%くらい |
試験方法 | 会場・ネット | 会場・ネット |
簿記2級は経理の就職・転職で有利
求人票で【簿記2級以上】の応募条件をつけている企業も多く、簿記2級をもっていれば転職市場での競争力が高まりますよ。
【まとめ】簿記3級はスキルアップの第一歩!
- 自分の中で自信がつく
- 就職・転職に活かせる
- 経理以外の仕事にも役立つ
- より難しい資格を取る第一歩
- 簿記3級が役立つ場面
- 時間がかかる
- お金がかかる
- 持ってる人が多い
- 経理職でアピールできるのは2級以上
- 実務スキルに差がつきにくい
- 履歴書に書くのは恥ずかしいと思われている