【体験談】経理って楽なの?真相を見極める5つのヒントを現役経理マンが解説!
一般的に経理の仕事は楽だというイメージがありますよね。
しかし、実際に楽だと感じるかどうかは、働く会社や担当業務によって大きく変わるので、イメージだけで経理になると後悔してしまうかも。
ぼくはこれまで2社で累計10年以上経理で働いていますが、楽だと感じるときよりも、楽でないと感じるときのほうが大きかったです。
今回は、経理が楽かどうか見極めるポイントと、楽な点・楽ではない点をまとめ、経理で楽に仕事するためのコツをまとめました。
この記事を読んで、きちんと経理の職場を見極めて、ストレスの少ない経理ライフを目指しましょう!
※ここでは「経理」は、経理・財務・会計全般を一般化して経理と総称しています
- 1社目は地方勤務で残業続き
- ただ仕事に追われて20代が終了
- 30才過ぎてから転職を決意
- 2社目は転勤なしでホワイト職場
- 残業は月40hr超から10hr未満に
- 簿記2級、米国公認会計士保有
結論:経理が楽かどうかは総合的に考えないと危険!
残念ながら経理の仕事も、楽なところもあれば、楽じゃない側面もあります。
ただ個人的には、営業や技術職に比べて楽な仕事だと考えています。
楽かどうかは、所属する会社や担当する業務、経験年数によって大きく感じ方が異なりますので、うまく見極めるのが大切ですよ。
【経理は楽なの?】見極めポイント5つ
会社の業態や大きさ
- 上場企業か非上場企業か
- 親会社か子会社か
- 事業内容 など
上場企業か非上場会社か
上場企業だと外部からの監視があり、会計士監査が長期化し高度になります。
決算も四半期ごとに開示するため、いつも決算をしている感覚になります。。
親会社か子会社か
親会社の場合は連結決算を実施するため、子会社の管理なども必要です。
一方、子会社は親会社からの指導や管理がありますが、小規模になるので経理処理も比較的シンプルな傾向ですね。
事業内容
たとえば金融・ITなどは特殊な会計処理・考え方が求められます。
金融業は金融庁による監視が厳しいですよね。
また業界が同じでも、M&Aといった非定型業務の頻度や海外取引のボリュームによっても、守備範囲が変化します。
勤務地
『経理機能が本社以外にもあるか』も大きなポイントです。
全国・全世界展開で経理が各地に点在していると、常に転勤リスクがありますね。
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業務システムの導入状況
大企業であれば、経理系のシステムも充実し、専門のIT部門によりメンテナンスも行き届いています。
一方、中小企業は市販の会計ソフトを利用しているケースが多く、経理の人がシステムの保守もしなくてはならないです。
最近はペーパレス化、電子化の波で業務システムを導入する企業が増えていますが、従業員が使い慣れているかどうかによっても業務レベルが変わります。
担当業務の難易度
経理業務も経験の浅い担当者が任される業務と、専門性の高いエキスパートや管理職が行う業務により難易度は異なります。
比較的シンプル | 専門性高い・管理職級 |
出納(入出金) 伝票処理 経費精算 損益データ等の集計・加工 社内管理資料作成 固定資産管理 原価計算 など | 損益計画策定 資金管理・調達 子会社管理 連結決算 決算書・開示資料作成 会計監査・税務調査の対応 税務申告・税制改正対応 国際税務 会計基準変更 M&Aの財務DD など |
担当する業務量
経理部門の人員構成や全体の業務量によって、1人で担当する業務量は変化します。
請求書発行や伝票処理をアウトソースしている場合は、細かな業務はせずに済むケースもありますよね。
経理が楽だと感じる5つのポイント
ぼくの10年以上の実務経験から、楽なポイントを紹介します。
仕事のルールが明確
経理は会計基準や税制、規則といった大枠のルールが社外で整備されているため、ルールに沿った仕事の進め方ができます。
ルーティンワークが多い
処理の中身は変わりますが、経理業務は決まった項目をこなすケースが大半です。
会計基準や税制の変更対応やM&Aといった例外はありますが、比較的業務内容の変更は少ないです。
休みが取りやすい
月々や年間単位で忙しい時期が決まっているため、計画的に休暇を取りやすいのも楽ポイントです。
社外とのやりとりは限定的
社外とのやりとりが少ないのも個人的にはかなりポイントが高いです。
とはいえ、取引銀行や会計監査人、税務署など外部との接点もありますが限定的です。
営業のようなノルマはない
ノルマに追われるようなこともありません。
ボーナスも会社の業績に連動するため大きく増えることはないですが、振れ幅が小さいのは嬉しいですよね。
経理が楽じゃないと感じる6つのポイント
一方で、ラクじゃないと感じるポイントも当然あります。
ルールに縛られる
会計規則や法制度、内部統制といったさまざまなルールに縛られるため、自由度は低いです。
ルールの解釈で悩んだりすることもあります。
細かい仕事が多い
お金を扱う特徴から、一円単位での仕事が基本です。
資料同士やシステム間での高い整合性を求められるので、チェック作業が多いのも特徴ですね。
ミスが許されない
ミスがあると信頼性に影響するので、間違えないように神経を使います。
特に社外へ提出資料などは細心の注意が必要で、プレッシャーも感じます。
締切に追われる
資料の提出や銀行取引、決算日程などスケジュールが厳格に運用されているため、締切に追われながら仕事をすることが多いです。
社内の嫌われ役になる
決まったルールや締切を守るため、社内の申請間違いを指摘したり、締切を催促することが多くなります。
そのため、他部署の人から煙たがられたり、「何かしました?」とか謎に恐れられたりします笑
金額が大きく神経を使う
経理処理で扱う金額は、プライベートで使う自分のお金とは桁が違うので、一つの間違いも命取りになります。
そのため、慣れるまでは一つ一つの処理に神経を使います。
100万円単位しか見なくなると、だんだんと感覚が鈍ってきますが、実は大金を動かしてます。
経理を楽にするヒント
いま経理で働いてる人
ひとまず1年仕事をこなす
仕事に慣れるには、まずは1年間仕事を進めてみると良いです。
日次・月次・半年・1年単位でする業務が決まっているので、一通り体験し自分なりに感覚を身につけていきましょう。
2年目からは自分のペースに落とし込んで進められますよ。
段取りに命をかける
経理は段取りさえしておけば、繁忙期もそこまで残業時間が積み上がりません。
関係者との調整や気になる点を前もって解決しておく、資料を作れるところまで作っておくなど、できる段取りは時間のある時に全て進めておきます。
常に知識・スキルをアップデートする
残念ながら会計制度や税制は少しずつ変わっていきます。
突然対応するのは難しいので、日々情報を仕入れて蓄えておきましょう。
また、簿記や税制などの一般的な知識は大前提になるので、不安な人は隙間時間で勉強しておくと将来役立ちますよ!
これから経理を目指す人
見極めポイントに沿って会社を探す
- 会社の業態や大きさ
- 勤務地
- 業務システムの導入状況
- 担当業務の難易度
- 担当する業務量
求人を探す際には、冒頭で解説した見極めポイントに沿ってチェックしてみましょう。
また、実際に働く人や転職活動した人の口コミサイト「転職会議」なら、企業の中の人の目線からの声を確認できますよ。
(公式:https://jobtalk.jp/)
経理未経験者や管理部門に強い転職エージェントに相談する
求人を自力で探すのは大変なので、ぜひ転職エージェントに相談しましょう。
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【まとめ】経理は楽だけど、見極めないと危険
経理は一般的に楽だというイメージを持たれがちです。
経理を10年以上経験してきたYoshiの個人的見解では経理は楽ですが、楽でない側面もあります。
経理の仕事は所属する会社によって大きく異なるので見極めが重要です。
そして、楽だと感じる点、そうでない点を理解しておくと後悔しないですよ。
すでに経理で、楽に仕事をしたい人は、知識のアップデートを行うと全体像がわかり仕事がしやすくなります。
これから経理を目指す人は、見極めポイントを念頭に転職エージェントを活用して理想の職場を見つけてください。
このブログでは、経理の仕事に興味あるけどイメージがつかない、転職したいけど何からすればわからない人向けに有益な情報を発信しています。
少しでも役に立てれば嬉しいです!ではではー。